測量野帳が発売60周年を迎えます。(迎えました?)
文具好きだったらきっと知っているコクヨさんの測量野帳。1959年(昭和34年)に発売され、今年60周年を迎えます。
「測量野帳」という一見とっつきにくい名前ですが、測量という名前の通り、元々は測量士さんのために開発されたノートです。
現在では一般の方にも広く使われるようになり、 測量野帳を使う人のことを「ヤチョラー」というそうですね。
2019年7月8日、60歳という還暦を記念に、60周年限定グッズが発売されました。と言いますか、発売されているのを最近知りました。
限定デザインの測量野帳や、ポーチ・ブックバンドといった周辺グッズも発売されています。
測量野帳 60周年限定デザイン
測量野帳といえば、厚みのある緑の表紙です。そこに可愛い動物が箔押しされています。
サイズ等は測量野帳と同じ、横幅9.5cm・縦16.5cmです。価格は380円(税抜)です。
箔押しされている動物の種類は6種類あり、中紙の種類もそれぞれ異なります。
動物の種類は、コアラ・ハリモグラ・ウォンバット・カンガルー・フクロモモンガ・フクロアリクイです。
さて、これらに共通する事柄はなんでしょう?
キーワードはポケット
6種類全ての動物が、フクロを持っている有袋類です。
これは、測量野帳の「ポケットサイズ」という特徴から、ポケットを持っている動物をモチーフにしたそうです。
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全部素敵ですね。コンプリートしたい!と思いつつも、フクロモモンガを購入しました。
ラインナップ
● コアラ:LEVEL BOOK (レベルブック)
● ハリモグラ:TRANSIT BOOK (トランシットブック)
● ウォンバット:SKETCH BOOK (スケッチブック)
● カンガルー:OFFSET BOOK (オフセットブック)
● フクロモモンガ:EVERY BOOK (エブリブック)
● フクロアリクイ:NOTE BOOK (ノートブック)
*測量野帳 発売60周年限定商品 ポケットを持つ動物柄|コクヨ
オフセットブックは縦開きタイプで、中紙は方眼です。
エブリブックは無地で、2002年まで販売されていたそうですね。ノートは罫幅5.5mmの横罫です。測量野帳の歴史の中で、初めての横罫だそうです。
エブリブックは何もない無地です。
動物とストーリー
表紙を開くと、箔押しされている動物のイラストと、短いストーリーが書かれています。
フクロモモンガのカバンにはエブリブックが入っています。
真っ白なページに空から見た街や森の様子を自由に描いて
今日も創作活動に熱が入ります。
6種類全てにストーリーがあり、例えばレベルブックのコアラを見てみましょう。
高所作業はお手の物。
ビルの建築現場を取り仕切るコアラ監督のポケットにはレベルブックが入っています。
どんな場所でも野帳をさっと取り出し、測量・計算を行います。
この2つを見比べてるとよく分かるのですが、 中紙の種類と動物の特徴が上手く融合しています。
木登りが上手なコアラは現場監督、空を飛ぶように滑空するフクロモモンガは芸術家というように、いい感じにマッチしています。
こういう設定好きです。
この商品の変えるところ
実店舗
文房具店。ロフトといった大きなお店の方が置いてある可能性が高いでしょうか?
インターネット
Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング・Wowma・LOFTネットストア等で購入可能です。
限定品なので、いつ在庫がなくなるか分かりません。
測量野帳とは
測量野帳は1959年に発売されてから60年を迎えました。野外で立ったまま筆記できる固い表紙と、ポケットにすっぽり入るコンパクトなサイズが特徴の野帳は測量法制定をきっかけに測量業務の記録のために開発されました。
現在は野生動物の観察や遺跡の発掘現場など、幅広いフィールドワークの現場で活用されているほか、メモなど個人用途にまで広がっております。いつでもどこでも持ち運べる測量野帳が、仕事や趣味の新しいフィールドを広げます。
60周年限定デザインの表紙裏に書かれている説明文です。簡潔ですが完結している説明文ですね。
発売から60年経ちますが、デザインはほとんど変わっていないそうです。
基本ラインナップには、レベルブック・トランシットブック・スケッチブックの3種類があります。
スケッチブックは3mmの方眼で、こちらは分かりやすいですが、レベルとトランシットって何?と思います。トランジットじゃないのね。
コクヨさんのWebサイトに書かれていました。
レベルブックのレベルとは、水準測量という高さを求める測量で使用される機器に由来します。
レベルを求める作業は工事現場でもよくあることです。レベルや距離を野帳に記入し計算します。トランシットブックのトランシット とは角度を計測する測量機器の呼び名に由来します。
地図や土地の面積などを求める際に必要となる距離や角度の測定データを記入します。
引用先のページには記入例も掲載されています。プロが使うとこうなるんですね。カッコイイ。
トランシットブックは角度を記入するので、一マスが細かい作りになっているんですね。
ノートではなく製図用品
レベルブックの品番は「セ-Y1」です。
コクヨさんの商品は、ノートなら「ノ」、製図用品なら「セ」から始まる品番がつけられています。
一見ノートのような測量野帳ですが、製図用品なので品番は「セ-ホニャララ」です。
好きなように使いましょう。
プロフェッショナル達にも使われている測量野帳ですが、一般の方にも広まっています。
プロ仕様の商品は機能性が高くて、デザインもシンプルで使いやすいんですよね。
使い方は本気の人それぞれですね。
マスキングテープ帳に使ったり、 線を引いてスケジュール帳として使ったり、チケットの半券を貼ったり、読書記録を書いたり、アイデアノートにしたり、様々な使われ方をしています。
私は好きなゲームの攻略メモとして使ったり、旅のお供にしたりしています。
遠出する時は、予定観光ルート・目的地までの道順・時刻表・連絡先を1冊に集約して持って行きました。
路線図も縮小コピーして貼り付けました。
レベルブックのマス目は時間を書くのにぴったりです。意外とバスの時刻表をメモしておくと便利なんですよ。
何より薄くて片手で持てるので、少しでも荷物を軽くしたい旅行に最適でした。
イロイロ測量野帳
測量野帳と言えば固い緑の表紙のポケットサイズですが、耐水タイプ、表紙がビビットなカラーをしているもの、サイズが異なるものなども販売されています。
▲レベルブック(セ-YN) 210円(税抜)・スケッチブック(BL-セ-Y3B) 280円(税抜)
再生紙が使われているレベルブックと、セブンイレブンで売っていたスケッチブックです。
セブンイレブンとロフトがコラボした「by LoFt」というブランドの商品です。中身は測量野帳のスケッチブックで、メーカーもコクヨさんです。
by LoFtは2016年4月に誕生して、セブンイレブンの文具コーナーの一角に売っていますが、最近はあまり見かけないような気がします。
▲右:おおきい測量野帳(LFセ-Y3-A5) 850円(税抜)
ロフト限定で発売された、A5サイズの測量野帳です。B5サイズも発売されていました。
▲トライトラムス ダイアリー2018年版 価格忘れ
コクヨさんの文房具ブランド「trystrams(トライトラムス)」から発売された手帳です
2018年版です。価格はすっかり忘れました。
トライトラムスからは、ブルー・レッドといった測量野帳も販売されています。落ち着いたカラーでとっても可愛い。
*trystrams フィールドノートLimitedColor|Products|trystrams
おわりのつぶやき
測量野帳ユーザーである「ヤチョラー」にはヒエラルキーがあるらしいですね。
野帳使いの「ヤチョラー」の上には、愛好家の「ヤチョリスト」がいます。そして頂点にいるのが伝導者の「ヤチョリアン」です。
な…なるほど。
私はヤチョラーですが、測量野帳の記事は書きたいと思いつつそのままになっていたので、タイミング良く60周年限定商品が発売されました。
Instagram等のSNSにアップされているような素敵な使い方は出来ていませんし、下手したらガシガシ書きなぐっているものもあります。
でもそれでもいいんですよ。測量野帳の懐はそんなに狭くないです。…と思います。
商品情報
商品名:測量野帳60周年限定エブリブック
品番:セ-Y5-L1
サイズ:タテ165×ヨコ95×厚み6mm
枚数:40枚
メーカー:コクヨ株式会社
価格(税抜):380円
JANコード:4901480348810
原産国:日本