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100周年を迎えたカルピスの可愛い水玉模様 [ アサヒ飲料 ]

「カルピス一杯に初戀の味がある」

カルピスウォーター [アサヒ飲料]

なんともロマンティックな一文です。「戀」は現在の「恋」ですね。

こちらは1922年(大正11年)当時のカルピスのキャッチフレーズです。素敵!今読んでも素敵!

本日、2019年7月7日はなんの日でしょうか?七夕というのも正解なのですが、今日は飲んだことがない人を探す方が大変なほどの国民的飲料である「カルピス」が発売から100周年を迎えた日です。

おめでたい日なので、カルピスの可愛い水玉模様について記事にしようと思いました。
--- ちなみに、七夕というのもカルピスに密接に関わってきます。

 

カルピスウォーター

カルピスウォーター [アサヒ飲料]

本当は昔の水玉の包装紙に包まれたカルピスの写真を掲載したかったのですが、手に入っていないので、缶ジュースであるカルピスウォーターに登場してもらいました。

今現在販売されているカルピスの中では、缶タイプのデザインが一番好きです。

白地に青い水玉=カルピスと完全にインプットされているほどの水玉が、なんとも可愛いなと思います。
名前はなんていうんでしょうかね?カルピスドット?

売り場でひと目見ただけでカルピスだと分かりますよね。カルピスドットは規則的に並んでいるわけではないのに、ほどよいバランスがあります。

『ロングセラー商品のデザインはここが違う!』には、カルピスの水玉について書かれいます。

1995年に誕生した紙容器では水玉模様の面積が減ったものの、正円を一定の密度でランダムに配置する、などの基準に従っているので売り場でも認識しやすい

買う側は無意識でカルピスドットを認識してますが、ちゃんとした基準があるんですね。

 

カルピスはなぜ水玉なのか?

カルピスが誕生したのは、1919年(大正8年)です。まだ右から左へ文字を書いていた時代です。

初代カルピスは水玉ではなく、ラベルは紺色に赤で「Calpis」、金色で「カルピス」と書かれていました。そして化粧箱もついていました。
--- カルピスは発売以来、基本的にカタカナロゴが使用されており、1997年からは白字のカタカナカルピスが正式なロゴになっています。

水玉デザインが誕生するのは、発売から3年後の1922年(大正11年)です。

カルピスの発売日が七夕だったことから、天の川をイメージしたデザインになりました。それが現在も続く水玉模様です。

天の川

七夕由来のカルピスドットだったんですね。そりゃ規則的に並んでいたら変ですよね。

瓶を包装紙で包んだデザインで、当時は青い背景に、白い水玉模様のデザインです。今とは逆ですね。
ちなみに現在の白い背景に青い水玉になったのは1953年(昭和23年)です。

 

私的カルピスの思い出

私の子供の頃の記憶では、水で割って飲むものでした。

水玉の包装紙が可愛くて、中にくるまれている茶色い瓶もすごく好きでした。

こちらの記事にも書いていますが、祖母にカルピスを作ってもらった思い出があります。

祖母の作るカルピスはそんなに濃くなかったので、大人になったら死ぬほど濃いカルピスを作ろうと心に決めた記憶があります。
ですので、私の中でカルピスは初恋の記憶というより、子供の頃の夏の記憶というのが強いです。

いつの間にかカルピスの瓶がなくなり、現在ではボトル状になっていますね。

 

カルピスの買えるところ

実店舗

カルピスの原液はスーパー等で、カルピスウォーターやカルピスソーダは自動販売機やコンビニで購入出来ます。

缶は意外と見つからないので、缶が欲しい方は自動販売機を要チェックですよ。500mlや160mlの缶も可愛いです。

インターネット

Amazon楽天Yahoo!ショッピングWowma等で購入可能です。
1本から買えるお店は少数派で、ほとんど箱売りですね。

 

カルピスについて知る

現在カルピスはカルピス株式会社が製造し、アサヒ飲料株式会社が販売しています。
カルピスさんはアサヒさんの子会社ということですね。

そしてカルピスはうなぎのタレのように、継ぎ足しながら作っているというのも有名な話です。

こちらのブログに詳しく書かれていました。

そんなカルピスの生みの親であり、カルピスの創業者は三島海雲(かいうん)さんです。

 

カルピスのルーツは内モンゴル

カルピス(前身企業含む)の創業は、浄土宗の住職の家に生まれ僧籍でもあった創業者の三島海雲が、25歳の時(1902年)に中国での仕事で、内モンゴルを訪れた際、当時の遊牧民たちからすすめられた「ジョッへ」と呼ばれる酸乳(乳酸発酵させた乳)を飲んだところ、長旅でひどく弱っていた胃腸の調子が整い、その健康への効果に感銘を受けたエピソードに端を発しています。
国民的飲料「カルピス」の知られざる起源――元僧侶の創業者が発揮した驚くべき経営手腕 (2016年4月28日) - エキサイトニュース

1915年に(大正4年)に帰国すると、乳酸菌を用いた食品の研究を始めます。

 

カルピスの歴史

1916年(大正5年) 醍醐味合資会社を設立。

1916年に酸乳を発酵させて砂糖を加えたクリーム「醍醐味」やその製造過程で残った脱脂乳を乳酸発酵させた「醍醐素」を発売します。

(中略)

そんなある日、ふとした思いつきで「醍醐素」に砂糖を混ぜて1~2日放置したところ、試験管の中で美味しい飲み物が出来上がっていました。海雲は、その商品的価値と栄養的価値を更に高めるために、当時の日本人の食事に不足していると指摘されていたカルシウムも添加することも思いつきます。
国民的飲料「カルピス」の知られざる起源――元僧侶の創業者が発揮した驚くべき経営手腕 (2016年4月28日) - エキサイトニュース

 

1919年(大正8年) カルピス誕生

 

そして誕生したのがカルピスです。

「カルピス」の❝カル❞はカルシウム、❝ピス❞はサンスクリット語のサルピス(熟酥=じゅくそ)に由来する。
『ロングセラー商品のデザインはここが違う!』

サンスクリット語が由来というのは、元僧侶らしいですね。

・発売元:ラクトー(1917年設立)
・定価:1円60銭

 

1922年(大正11年) 水玉デザインの誕生
冒頭でも紹介しましたが、この時新聞広告に掲載されたキャッチフレーズが「カルピス一杯に初戀の味がある」でした。

このキャッチフレーズを考えたのは、創業者の三島さんではなく、後輩である驪城卓爾さんだったそうです。

「カルピス」のキャッチフレーズ「初恋の味」は、1920(大正9)年、三島海雲の文学寮時代の後輩である驪城(こまき)卓爾が『甘くて酸っぱい「カルピス」は「初恋の味」だ。これで売り出しなさい』と提案したことがきっかけでした。大正9年当時といえば、“初恋”という言葉さえはばかるような時代だったため、海雲は、一度は『とんでもない』と断りました。

しかし、また驪城は海雲を訪ね、『「カルピス」はやはり「初恋の味」だ。この微妙・優雅で純粋な味は初恋にぴったりだ』とすすめました。海雲は、『それはわかった。だが「カルピス」は子どもも飲む。もし子どもに初恋の味ってなんだと聞かれたらどうする』と言うと、驪城は『「カルピス」の味だと答えればいい。初恋とは、清純で美しいものだ。それに、初恋ということばには、人々の夢と希望とあこがれがある』という言葉に海雲も納得し、1922(大正11)年4月の新聞広告にキャッチフレーズとして使用したのが始まりです。

当初は、世論を二分するほど話題になりましたが、好景気で世の中は明るく、このモダンなキャッチフレーズは世情にマッチし、またたくまに日本中に広がっていきました。

生みの親 三島海雲 | 「カルピス」を知る | ピースはここにある 「カルピス」

すんごく良い話だったので、そのまま引用しまくりました。

今では恋であったり青春をテーマにしたようなコピーはよく見かけますが、当時は新しかったんですね。

 

1941年(昭和16年)~ 戦争の影響

1941年に勃発した太平洋戦争は、カルピスの生産にも影響を及ぼします。
原料や資材は軍の統治下におかれたため、カルピスの生産が一時中止におこまれました。
しかし、軍にカルピスの滋養強壮効果が認められ、原料の配給を受けて「軍用カルピス」として復活します。

戦後になっても、空襲により工場の消失や砂糖の統制継続の影響で苦しい状況が続いたが、1948年に人工甘味料を用いた「カルピス」の生産を再開。復興に向けて歩みはじめて。53年には砂糖の統制が撤廃され、戦前と同じ「全糖カルピス」を発売。その際にパッケージを「青地に白」から「白地に青」の水玉模様へ変更し、現在も続くお馴染みのデザインが誕生したのだった。
『ロングセラー商品のパッケージデザイン』

 

1960年代(昭和35円~昭和44年) 国民的飲料となる

1960年代に入り、時代が高度経済成長期を迎えると、カルピスは順調に売上を伸ばした。69年には年間一億一千万本を発売。国民一人につき一本のカルピスを提供した計算となり、まさに国民的飲料と呼べるまで成長した。
『ロングセラー商品のパッケージデザイン』

 

1972年(昭和47年) カルピスソーダ発売。水で割らずに飲めるストレート缶飲料。

1991年(平成3年) カルピスウォーター発売

1995年(平成7年) 紙容器を発売。エコ時代を先取り。

2012年(平成24年) プラスチック素材の「ピースボトル」誕生

2019年(令和元年) 7月7日、カルピス発売100周年

 

後半ものすごく端折りました。

カルピスの長い歴史の中で、オレンジ・パイン・グレープなどのフレーバーも誕生しています。
また海外にも法人が設立され、海外進出も果たしています。

容器は時代によって瓶・紙パック・ボトルと変わりましたが、カタカナのロゴや水玉模様はずっと受け継がれています。

100周年記念に瓶と包装紙のパッケージが復活してくれないかなーと、ちょっとだけ期待しています。

 

商品情報

商品名:カルピスウォーター
内容量:350g
発売元:アサヒ飲料株式会社
購入価格:120円
JANコード:4901340688919
原産国:日本

 

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